2017年4月30日日曜日

ゆとりの美学 / 前田健太






PL学園出身で、元広島カープのエース、

現在はロサンゼルスドジャースで活躍する前田健太投手(通称マエケン)が

書いた本「ゆとりの美学」を読みました。









まずこの「ゆとりの美学」という野球本とは思えないタイトルについて。

マエケンは1988年生まれ。

いわゆる「ゆとり世代」に生まれ育った人間です。

現在社会では「ゆとり」という言葉に対してネガティヴなイメージが強くなっていますが、

マエケン投手は「余裕がある」「窮屈でない」などの前向きなイメージを込めて、

このタイトルをつけたそうです。









この本を読んで印象的だったのが、

マエケン投手がいかに余裕ある状態を作り出そうとしているか。

ピッチャーというのは、かなりのプレッシャーがかかるポジションです。

そんな中でパフォーマンスを発揮するために、

マエケン投手はルーティンをとても大事にしているそうです。









ルーティンを知らない人のために簡単に説明すると、同じことを継続してすること。

野球界ではイチロー選手が毎日カレーを食べる、

またはバッターボックスに入るとピッチャーに向かってバットを立てるのが有名ですね。










マエケン投手のルーティンは

試合前日から

①コーヒーを買う
②晩ご飯を食べる
③お風呂
④ヒゲを剃る
⑤ストレッチ、治療
⑥相手チームのデータ整理
⑦同じパジャマ、下着を着て就寝

試合当日は
⑧試合7時間半前に起床
⑨昼食(奥さんの豚肉のあんかけ丼を食べるそうです。)
⑩お風呂、トイレ掃除

(以下省略)

といった感じで、

とにかく同じ流れで試合にのぞむことを

大事にしているそうです。









野球をしている人だけでなく、ビジネスマンにも参考になる

ルーティンのお話ですね。









話は変わりますが、

この本には黒田投手やイチロー選手などの逸話がたくさん紹介されていますが、

感動的だったのはダルビッシュ投手との話。

2010年の交流戦、日本ハムのエースだったダルビッシュ投手は、

マエケン投手がバッターボックスに入ると、

意図的に自身の全球種を投げたそうです。










ダルビッシュはその後、自身のブログにて

「全部ではありませんが、僕の持ち球をほとんど投げさせてもらいました。前田君にはセ・リーグを代表するピッチャーになってもらいたい」

と書きました。








これはもうマエケンはおいといて、

ダルビッシュはなんて立派な人間なんだと涙。

以上、本の感想でした。



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